「ただいま、お母さん。」

「おかえりなさいうらら。……どうしたの、そんなに慌てて。」

「今日ね、宿題りおくんに教えてもらうんだ! だから今日は、りおくんのお家に遊びに行くね!」

 りおくんのお家のほうがりおくんも都合が良いらしく、そうする事になった。

 だから急いで着替えて、宿題しに行くんだ。

 私のその言葉にお母さんは、ふふっと微笑む。

「あら~そうなのね~。それじゃ、これ持って行って。凛遠君のママにはいつもお世話になってるから。」

「あっ、うんっ!」

 バタバタと少し早歩きで準備を済ませ、出がけにお母さんにお菓子が入った袋を手渡される。

 そして私は宿題を入れたバッグとお菓子が入った袋を持って、りおくんのお家に向かった。

 ピンポーン、とインターホンを鳴らす。

 すると少し間が開いてから、ガチャっと扉が開いた。

「うららちゃんいらっしゃいねっ! 凛遠から話は聞いてるから、今日はゆっくりしていってね。」

 りおくんママが出迎えてくれ、私もぺこりとお辞儀する。