クールな幼馴染の、甘い求愛方法。

 ぎゅっと、うららを抱きしめる力をこめる。

 あぁ、もうヤバい……。

 好きすぎて、どうにかなりそうだ……っ。

「なぁうらら、これで熱のせいだって言われたら俺立ち直れないんだが。嘘とか言うなよな。」

「っ……それは、大丈夫っ!」

「本当か?」

「うんっ! りおくんが信じてくれるように、熱治ったらりおくんにめいっぱいぎゅーってするから!」

 ……そうか。

「分かった。覚えとけよ。」

「もちろんっ!」

 ……それじゃあ、楽しみにしとかなきゃな。

 それまではキスは……おあずけ、だな。

 うららが熱のせいで言ってくれるんじゃなくて、ちゃんと意識がある状態でしなきゃ意味がない。

 正直、同じ気持ちだって分かっただけでも嬉しいからこれくらいはいいんだが。

 ……それでも、我慢するのは辛いな。

 だけど今、俺の腕の中で甘えてくれるうららがいるだけで幸せだった。