クールな幼馴染の、甘い求愛方法。

「失礼しま――」

「……え? 先輩……?」

 ……どうしてだろう。

「失礼しました。」

「え、ちょっ……うらら先輩っ!?」

 保健室の扉を閉めようとしたけど、相手に遮られる。

 どうして、想空君がここに……?

 というより、昨日も想空君と会った気が……。

「先輩どうされたんですかっ? 保健室にわざわざこんな早い時間に来るなんて……。」

「……ちょっと体調があんまり良くなくて、休ませてもらおうとしたんだけど……」

「なら早く入ってください! 悪化しちゃってもダメですし!」

 先生が居ないから帰ろうかな……と思ったけど、強引に想空君に保健室のベッドに座らされる。

 その隣に想空君も座ってきて、こてんと首を傾げた。

 ……少しの距離を、取ってくれて。

「先輩、どこが優れないんですか? 僕にできる事なら何でもしますよ。」

 昨日と同じ、心配してくれている声色。

 でも昨日、私は逃げてしまったから気まずい感覚もある。

 けど想空君はそんな事気にしていないようで、真剣そうな瞳を向けてきた。