クールな幼馴染の、甘い求愛方法。

 柔らかく微笑んでそう言った先生に、ほっと安堵の息を吐いて席に座る。

 そして私はこそっと、さっきの髪を見せながらりおくんの腕をつんつんした。

「これ、りおくんが教えてくれたんだよね? ありがとう、助かったよっ。」

「そりゃどうも。……まぁ、うららは数学特に苦手だしな。」

 うっ……確かにそうだけど、そんなにはっきり言わないでも……。

 頬を膨らませてみるも、りおくんは全く聞いてない。

「ちゃんと先生の話見てないと分かんなくなるんじゃないのか。」

「わ、分かってるもんっ……。」

 りおくん、たまに意地悪だ。

 今に始まった事じゃないけど、それでも……!

 でも私もりおくんの言葉にしぶしぶ納得しながら、ノートの続きを書き始めた。



 ……体育、やっぱり無理。

 数学の時間の次は、数学と同じくらい苦手な体育。

 しかも今日は持久走。運動音痴な私にとっては、逃げ出したいくらいのもの。

 ゴムでポニーテールにした髪を揺らしながら、私は人知れずため息を吐いた。

「はぁ……。」