「……こほっ。」

 翌日の朝、苦しさから目を覚ました。

 あれ……何だか、体が重たい気が……。

 ぐいっと強引に体を起こして、その事に気付く。

 もしや、と考えておでこに手を持っていく。

 ……う、ちょっと熱い。

 完全に風邪ひいてるな……と思いつつ、いつも通りに学校の準備をする。

「……っ。」

 どうしよう……ふらふらする。

 何で今頃、風邪なんか……と少し考える。

 でも考えても、心当たりが一つしか思いつかない。

 ……まさか、とは思っているけど。

「昨日泣きすぎたのかなぁ……。」

 あんなに泣いたのは初めてで、眠りにつくまでずっと泣いていた。

 泣き疲れたのかもしれない……。

 だけど今日も学校はある。ちゃんと行かなきゃ。

 いつもより何倍も重たい体を無理やり動かして、一階へと降りた。

 もうお母さんは起きていたみたいで、朝ご飯の準備をしてくれている。

「おはよううらら、今日は早く起きれたの……って、何だか顔赤くないかしら?」

「っ……き、気のせいじゃないかな……?」