クールな幼馴染の、甘い求愛方法。

「案外すんなり起きましたよ。だけれど、どうして今日は起きるのが遅いのかが気になりますね。」

「そうよね~、それ私も気になるの。あの子、昨日も早く寝たはずなんだけどね……。」

 おばさんの言葉に、ますます疑問が深まる。

 早く寝たなら、尚更どうしてだろうか。

 その時、うららが急いでいる様子で二階から降りてきた。

「あら、うららおはようっ。今日遅かったのね。」

「ちょっと夢見ちゃって……つい、起きれなかったの。りおくん、本当にごめんね……!」

 謝られてしまい、すぐに否定する。

「いや、大丈夫だ。」

 むしろもっと迷惑をかけられても、俺は良い。

 うららにかけられる迷惑は迷惑にならないから。

 ……それよりも、だ。

「そろそろ学校行くぞ、うらら。遅刻する。」

「えっ、もうそんな時間っ!? それじゃ、お母さん行ってきます……!」

「朝ご飯どうするの?」

「今日は大丈夫! ごめんねお母さん!」

 俺の言葉を鵜呑みにして、急いで靴を履くうららにやはり笑みが洩れる。