クールな幼馴染の、甘い求愛方法。

「治さなくて、いい。」

「……え?」

 抑えろ、抑えるんだ俺。

 ここでヘマをするな。うららに嫌われるだろ。

 何回も自分に訴えるが、暴れ始めた独占欲は抑えられなかった。

「うららはそのままでいい。恐怖症も、治さなくていい。」

「え……? でも、迷惑が――」

「迷惑じゃない。うららになら、迷惑でもなんでもかけられていい。」

 例えどんな無理難題でも、うららの為なら何でもできる。

 恐怖症だって、俺が一生他の男から守ってやる。

 ……これが自分のエゴなのは、自分が一番分かっていた。

 それでも、この片思いはいつしか醜い独占欲へと姿を変えているから。

 恐怖症が治れば、うららは他の男と話せるようになるし触れられるようになる。

 喜ぶべき、事なのに……。

「俺が守るから、治すな……っ。」

 男に慣れてしまえば、うららはすぐに彼氏ができる。

 それこそ、うららの見た目につられた馬鹿な男が。

 うららの可愛さは、外見だけじゃない。内面もめちゃくちゃ可愛い。

 ……こんな可愛い生き物を、他の男に渡すわけにはいかない。