クールな幼馴染の、甘い求愛方法。

 ……って言えたら、どれだけ楽だろうか。

 告白で怯えているうららを見ると、余計に告白できなくなる。

 いくら十年以上一緒に居るから信用されているとはいえ、告白すればその信頼も今の関係も簡単に壊れる。

 それだけは何が何でも、避けたかった。

「言ってくれて、ありがとな。」

 今はうららに感謝しなくちゃいけない。

 怖かったはずなのに、こうして自分から言ってくれたんだ。

 これ以上嬉しい事はない。

「……私、もう一個言わなきゃいけない事があるの。」

 だがうららは、まだ何かを抱えているみたいで。

 小さな声でそう言われ、口を閉ざす。

 今度は何だ……?

 俺としては三日前の事が分かっただけで、十分だ。

 けどうららはそうじゃないらしい。

 ……そして次の瞬間、衝撃的な言葉が聞こえた。

「私、男の子恐怖症治そうと思ってるの……!」

 …………は?

「治す……?」

「う、うんっ……! 今まで恐怖症があるせいでりおくんにたくさん迷惑かけちゃったし、これからも引きずってたら大人になってから困るから……だから……」