クールな幼馴染の、甘い求愛方法。

「言ったね? ちゃんと教えてよ!」

「うんっ、教えるからっ! だからちょっと離れてっ!」

 この近さじゃ、何にもできないよっ……!

 そろそろうさぎたちのほうにも行きたいから、私は精一杯の声を張り上げた。

 多分、志珠ちゃんには隠し事が通じない……。

 そう学習した事が、一番の収穫かもしれない。



 ミルキーとモカににんじんをあげながら、志珠ちゃんは私の質問をしてきた。

「で、一体何があったの? うららと凛遠。」

 な、なんて率直な……。

 志珠ちゃんは隠し事するタイプじゃないし、言いたい事すぐに言うタイプだから、こうやって質問されるのは承知の上だった。

 でもいざ言われると、やっぱり答えにくい。

 けどもう、志珠ちゃんには隠し続けてもダメだ。

 気付いていたんだから、知りたがっているんだから、ちゃんと話さなきゃ。

 ……頑張るんだ、私。

「実、はね……」

 自分自身に喝を入れて、私は一呼吸置いてから……今回の流れをざっくりと話し始めた。



「はぁっ……!? あの狛野想空から告白されたぁっ!?」