クールな幼馴染の、甘い求愛方法。

 志珠ちゃんに、相談してみようかな……。

 ……いや、でも話をしたら想空君のことも言わなきゃならなくなるよね……。

 そう思うと、言いにくくなってしまう。

「な、何でもないよ?」

「……ほんと~?」

「……うん、本当。」

 疑いの目を向けられて、作り笑いを浮かべる。

 その作り笑いも多分、ぎこちないものだと何となく分かる。

 「ね?」と言うように私が見つめると、志珠ちゃんが諦めたように息を吐きだした。

「分かった。その言葉、信じるよ。」

 良かった……深掘りされなくて……。

 志珠ちゃんは勘がとっても鋭いから、バレているとは思うけど。

 でも何を隠しているかは、流石の志珠ちゃんでも分からないよねっ……。

 隠しているのは心苦しいけど、相談したところで困らせちゃうだけだと思うし、これで良いんだ。

 安堵の息を吐いて、再び植物に水をあげようと準備をする。

「なんて、言うと思った?」

「わっ……!」

 スイッチを入れる直前に、志珠ちゃんの顔が私の視界いっぱいに広がる。