「あっちぃなー……」
「もう夏真っ盛りって感じー……」
「あー……水浴びすっか」
「いいこと言うじゃん、芹香。賛成!」
さんさんと太陽が照りつける中で、校庭に出て授業なんて正気じゃありません。
私はお手本のような不良である芹香の提案に賛同して、授業も終わり頃、校庭の水道を占拠しました。
ビシャーッ
「うおっ、やったな、このやろっ」
ブシューッ
「きゃっ、あははっ、びしょ濡れなんだけど! ちょー気持ち~」
「もっとかけてやろうか?」
「芹香にもね」
私達はお互いに目を合わせると、ニヤリと笑って水かけ合戦を始めました。
周りに水が飛んでもガン無視で、むしろ涼しくしてやったと開き直る。
これが不良の流儀です。