「なんだ、こいつのせいで傷付いたんだろ? 丁重に礼をしてやらねぇと」


「もう大丈夫だからっ!」




部坂さんの怯えように同情して、慌てて芹香を止めます。

2人の間に入って部坂さんを解放してあげると、芹香は不満げな顔をしました。




「なんで庇うんだよ。全部そいつが吐いた嘘のせいだろ」


「そう……だけど、っていうか、まだ飲み込めてなくて……八雲と付き合ってないって、本当?」


「は、はい……っ、ごめんなさいっ」


「あぁ、もういいから。なんでそんな嘘吐いたの?」




芹香を宥めたまま、部坂さんに色々質問をします。

部坂さんは俯いて震えたまま、「ごめんなさい」と口にして説明してくれました。




「“外野が口出さないで”って言うから……む、無視できない関係があればって……」