「おう、待ってたぜ。こいつ締め上げて本当のこと吐かせたんだよ」


「は? 締め上げたって……」




校舎裏に着くと、そこには壁ドンしている芹香と、青い顔をしている部坂さんがいました。

芹香はやけにいい笑顔で、部坂さんの胸ぐらを掴むと私の前に放り出します。




「ほら、もう1回言えよ。てめぇのつまんねぇ嘘のこと」


「わ、わたしは馬見塚(まみづか)くんとは付き合っていません……っ、ご、ごめんなさい……っ」


「……え?」




思わずぽかんとすれば、芹香が「足りねぇか?」と首を傾げて部坂さんの頭を押さえつけました。




「もっと誠心誠意謝れ」


「ひっ、ご、ごめんなさいっ、ごめんなさいっ!」


「ちょ、ちょっと! いいって! 芹香、やめてあげて!」