「1-3、1-3……あ、あった」




4階で目当ての教室を見つけて、私はにんまり笑ってから、ガラッと扉を開けました。




「與那城さん? おはようございます」


「はよーございまーす」




教壇にいる先生への挨拶も適当に返し、黒板に近寄って席順表を見ます。

與那城、與那城、と後ろの方から名前を探すと、窓際の前から2番目に席を見つけました。

チラッと隣も確認すると、馬見塚(まみづか)八雲(やくも)と書いてあります。


なるほど、お隣さんは馬見塚さんと言うのですね。


先生も、自己紹介中のクラスメイトもガン無視で、目を瞑りながら窓際に向かいます。

馬見塚八雲、馬見塚八雲……。


……えっ、馬見塚八雲!?