『おはよ。何してんだ?』




微笑みも、吹き出した笑顔も見せてくれました。

惹かれていくほどに、私は優等生で、八雲くんは不良。

そんな壁が、立ち塞がりましたが。


越えられない一線があっても、一緒にいられるならよかったのです。



……そんな私の考えは、甘かったのでしょうか。


私が優等生だから、“友達”以上に、近付けなかった。

友達以上に近付けなかったから、中学でお別れになってしまったのです。


ずっとずっと、一緒にいたかったのに。

高校でも、八雲くんと笑って話したかったのに。



……もし。

もしも、私が優等生じゃなくて、不良だったら。


私はもっと、八雲くんに近付けていたのでしょうか。