“どうして?”

当然の疑問が頭の中を回る。



そのうち興味の無い自己紹介が再開して、視線を戻した。

けれど、そう間も置かないうちに隣から視線を感じて目をやる。

一瞬目が合うと、叶希はバッと顔を背けた。


気まずいのか。それはそうだ。



自分の自己紹介も終えて、それとなく叶希を見ることを繰り返していると、話が聞こえてないのか、叶希が黙り込んだまま動かない。




「與那城さん、與那城さん!」


「あ、はい……じゃなくて、何?」




そんなすぐボロが出て、大丈夫なのか。

ただでさえ整った顔も、化粧でさらに可愛くなってるし、男が群がりそうだ。




「えっとぉ……あたしは與那城叶希、好きなことはオシャレ、嫌いなことは勉強。だるいことはするつもりないから、よろしくー」