「なるほど…。」
古賀はそう言って、うんうんと1人納得したように首を縦に振るから、
「えっ?どう言う事ですか?」
と、今度は私が問う番だった。
「大旦那様は、元々昔気質な軍人で男尊女卑の思考が強くおありでした。
正臣様はその事も気に食わなかった訳です。
貴方に頭を下げ許しを乞う事が、
どれだけの重荷になるか分かった上でそう仕向けて、尚且つ貴方の説得でしか聞かないと言う風に徹底した。
これは、この国が目指すべき男女平等を示したかったのかと思われます。」
「そ、そんな大層なことまでお考えだったんですね。」
驚きと共に正臣に対して尊敬にも似た気持ちになる。
「正臣様は以前、私にこう言っておりました。男がどんなに鍛え強くなろうとも、
世の女性には決して勝てないのだと。
結局のところ、男も女性から生まれ育てられるのだから、もっと尊み大切にするべきなのだと。」
「素晴らしい考えだと思います。」
感極まって、つい食い気味に言ってしまう。
「香世様にも、この時代の新しい女性の1人になって貰いたいのでしょうね。」
古賀さんの眼鏡の奥の瞳が笑う。
「そんな…たいそうな事は出来ませんが、
私なりに頑張りたいと思います。」
私も彼が思う理想の世界の一部になれればと思う。
無性に正臣様に会いたくなる。
「正臣様の事を誇りに思います。」
古賀さんがそう言ってくるから、
「私もです。」
と、微笑み返す。
古賀はそう言って、うんうんと1人納得したように首を縦に振るから、
「えっ?どう言う事ですか?」
と、今度は私が問う番だった。
「大旦那様は、元々昔気質な軍人で男尊女卑の思考が強くおありでした。
正臣様はその事も気に食わなかった訳です。
貴方に頭を下げ許しを乞う事が、
どれだけの重荷になるか分かった上でそう仕向けて、尚且つ貴方の説得でしか聞かないと言う風に徹底した。
これは、この国が目指すべき男女平等を示したかったのかと思われます。」
「そ、そんな大層なことまでお考えだったんですね。」
驚きと共に正臣に対して尊敬にも似た気持ちになる。
「正臣様は以前、私にこう言っておりました。男がどんなに鍛え強くなろうとも、
世の女性には決して勝てないのだと。
結局のところ、男も女性から生まれ育てられるのだから、もっと尊み大切にするべきなのだと。」
「素晴らしい考えだと思います。」
感極まって、つい食い気味に言ってしまう。
「香世様にも、この時代の新しい女性の1人になって貰いたいのでしょうね。」
古賀さんの眼鏡の奥の瞳が笑う。
「そんな…たいそうな事は出来ませんが、
私なりに頑張りたいと思います。」
私も彼が思う理想の世界の一部になれればと思う。
無性に正臣様に会いたくなる。
「正臣様の事を誇りに思います。」
古賀さんがそう言ってくるから、
「私もです。」
と、微笑み返す。



