朝、龍一のはしゃぐ声で香世は目覚める。
「おはよう…龍ちゃんどうしたの?」
廊下に続く襖を少しだけ開けて龍一が外を
眺めている。
「香世姉様!二階堂様が竹刀を振って鍛練
してるんだ。僕もやってみたい。」
香世は布団から急いで這い出て興奮気味の弟を止める。
「駄目よ。龍ちゃんお邪魔になっちゃいけないから、そっと見るだけにしましょ。」
竹刀がブンっと規則正しく振り下ろされる音を聞き、香世もそちらに目を向ける。
正臣は白い着物に袴を履き、利き腕を着物から出した状態で竹刀を振り下ろす姿が目に入り、思わず綺麗…と、龍一と共に見入ってしまう。
しばらく見ていると、
汗を拭う為に一休みした正臣と目が合ってしまう。
香世は急に鼓動が高鳴り慌てて目を逸らす。
龍一は臆する事無く、
「おはようございます二階堂様!」
と言って、香世が止める手をすり抜け廊下に出て行ってしまう。
香世は慌てて後を追う。
「おはよう。よく寝れたか?」
正臣は近付いて来て2人に笑顔で話しかけて
くれたので、香世はホッとする。
「おはようございます。すいません…
鍛練のお邪魔をしてしまって。」
恐縮気味に頭を下げる。
正臣は、そんな香世の頭と弟の頭をポンポンと撫ぜ、
「問題無い。龍一もやってみるか?」
と、幼い弟に声を掛ける。
「はい!」
と元気に返事をした龍一は、
パタパタと履き物を取りに玄関へ行く。
香世はホッとしてそんな弟の後ろ姿を笑顔で見守る。
そのタイミングで正臣にそっと頬を触れられて、ビクッとして驚き正臣を見上げる。
「今日は顔色が良さそうだ。」
正臣が笑いかけてくれるから、ドキドキと鼓動は早鐘をうつ。
昨日、好きだと自覚してしまった手間いつのより倍恥ずかしくて俯いてしまう。
それを正臣が覗き込むように見て来るから
顔が真っ赤になってしまう。
「おはよう…龍ちゃんどうしたの?」
廊下に続く襖を少しだけ開けて龍一が外を
眺めている。
「香世姉様!二階堂様が竹刀を振って鍛練
してるんだ。僕もやってみたい。」
香世は布団から急いで這い出て興奮気味の弟を止める。
「駄目よ。龍ちゃんお邪魔になっちゃいけないから、そっと見るだけにしましょ。」
竹刀がブンっと規則正しく振り下ろされる音を聞き、香世もそちらに目を向ける。
正臣は白い着物に袴を履き、利き腕を着物から出した状態で竹刀を振り下ろす姿が目に入り、思わず綺麗…と、龍一と共に見入ってしまう。
しばらく見ていると、
汗を拭う為に一休みした正臣と目が合ってしまう。
香世は急に鼓動が高鳴り慌てて目を逸らす。
龍一は臆する事無く、
「おはようございます二階堂様!」
と言って、香世が止める手をすり抜け廊下に出て行ってしまう。
香世は慌てて後を追う。
「おはよう。よく寝れたか?」
正臣は近付いて来て2人に笑顔で話しかけて
くれたので、香世はホッとする。
「おはようございます。すいません…
鍛練のお邪魔をしてしまって。」
恐縮気味に頭を下げる。
正臣は、そんな香世の頭と弟の頭をポンポンと撫ぜ、
「問題無い。龍一もやってみるか?」
と、幼い弟に声を掛ける。
「はい!」
と元気に返事をした龍一は、
パタパタと履き物を取りに玄関へ行く。
香世はホッとしてそんな弟の後ろ姿を笑顔で見守る。
そのタイミングで正臣にそっと頬を触れられて、ビクッとして驚き正臣を見上げる。
「今日は顔色が良さそうだ。」
正臣が笑いかけてくれるから、ドキドキと鼓動は早鐘をうつ。
昨日、好きだと自覚してしまった手間いつのより倍恥ずかしくて俯いてしまう。
それを正臣が覗き込むように見て来るから
顔が真っ赤になってしまう。



