朝からふと、昨日の事を思い出しては赤面してしまう。
そんな事を何度か繰り返しながら香世は1人街へ出かける。

昨日、いつの間にか寝てしまったらしく、
目が覚めたら正臣に抱きしめられて寝ていた。

驚いて、固まり心拍数が急上昇した。

何故こうなったのか思い出し、
赤面してジタバタしそうな気持ちをなんとか
抑え、正臣を起こさないようにじっとしているしか無くて、途方に暮れたのだった。

そうしているうちに少し気持ちが落ち着き、
正臣の寝顔をしばらく綺麗なぁと見惚れていた。

閉じた瞼の上に小さな黒子を見つけて、
なんだかとても嬉しくなった。

願わくば知っているのは自分だけでありたいと思ってしまう。

その事を思い出し、
香世は1人ふふふっと笑う。