頑(かたくな)な香世の態度にいささか真壁は困る。
そして、その潔く真っ直ぐな眼差しを眩しくも思う。
「自分はここに来る前に樋口家にも伺いました。お姉様は出来るのならば妹を助けて下さいと言われました。
失礼ながら、花街がどのような場所がご存じですか?」
もしかしたらと思い真壁はそう問いただす。
「…分かって、おります。」
香世はここへ来て初めて俯き小さな声で言う。
「自分の任務は貴女を救い出し、
二階堂中尉の自宅までお届けする事です。
貴女の意志に背く事になるのかもしれませんが…。
力尽くでも連れて帰りますのでご承知おき下さい。」
真壁は香世に向かって敬礼する。
香世は真壁の上司に対しての忠誠心を垣間見る。
「それに、二階堂中尉は決して貴女のお家の事も見捨てないと思います。中尉に助けを求めるべきです。」
香世は首を傾げる。
会った事もない私にそんな義理など無いのにと香世は不思議に思ってしまう。
そして、その潔く真っ直ぐな眼差しを眩しくも思う。
「自分はここに来る前に樋口家にも伺いました。お姉様は出来るのならば妹を助けて下さいと言われました。
失礼ながら、花街がどのような場所がご存じですか?」
もしかしたらと思い真壁はそう問いただす。
「…分かって、おります。」
香世はここへ来て初めて俯き小さな声で言う。
「自分の任務は貴女を救い出し、
二階堂中尉の自宅までお届けする事です。
貴女の意志に背く事になるのかもしれませんが…。
力尽くでも連れて帰りますのでご承知おき下さい。」
真壁は香世に向かって敬礼する。
香世は真壁の上司に対しての忠誠心を垣間見る。
「それに、二階堂中尉は決して貴女のお家の事も見捨てないと思います。中尉に助けを求めるべきです。」
香世は首を傾げる。
会った事もない私にそんな義理など無いのにと香世は不思議に思ってしまう。



