ニコさんが、お尻の砂をパンパンはたいた。



砂ぼこりが、海風に乗って流れていく。



そして私を見下ろして、



「やったじゃん、ミオちゃん」



と言った。



木下さんとニコさんが、うれしそうに笑った。



私は笑顔を返したかったけれど、まだ動揺がおさまらなくて微妙な表情しか返せなかった。



そうこうしている間に、北岡さんやヒロさんもこちらに来て、全員で顔を見合わせた。



「もしかして俺、すっげー迷惑かけてた?」



上目遣いでみんなを見て、さぐるように彼が言う。



すると、さっきまでの暗い表情とは一転、ヒロさんがいつもの調子で答えた。



「その辺のことはミオちゃんに聞けよ、俺たち邪魔者は向こう行ってるからさ」



4人そろって、海のほうへ歩いていく。



途中、木下さんが振り返って、



オメデトウ



と口を動かした。



私はそれを見てなんだかホッとして、今日いちばんの笑顔でしっかり頷いてみせた。