◎
「私ね」
長い沈黙を破ったのは、私だった。
両側のふたりが、私を見た。
「私、リュウくんの声が好きでした」
穏やかに、ゆっくり、少し低めの声でしゃべるときの声が好き。
私を呼ぶときの、愛情のこもった響きが好き。
「今のリュウくんの声は、やっぱり違うんですよね。一緒だなぁって思ったときもあったけど…なんていうのかな、作りは同じでも、出し方が違うっていうか…わかります?」
「わかるよ」
木下さんが、静かに頷いた。
「だから、せめてもう一度だけでもあの声が聞きたいって思うんです。でもやっぱり、一緒にいられるだけで幸せって思わないといけないですよね」
「私ね」
長い沈黙を破ったのは、私だった。
両側のふたりが、私を見た。
「私、リュウくんの声が好きでした」
穏やかに、ゆっくり、少し低めの声でしゃべるときの声が好き。
私を呼ぶときの、愛情のこもった響きが好き。
「今のリュウくんの声は、やっぱり違うんですよね。一緒だなぁって思ったときもあったけど…なんていうのかな、作りは同じでも、出し方が違うっていうか…わかります?」
「わかるよ」
木下さんが、静かに頷いた。
「だから、せめてもう一度だけでもあの声が聞きたいって思うんです。でもやっぱり、一緒にいられるだけで幸せって思わないといけないですよね」



