私は、去年の記憶を頼りに、できるだけ忠実に同じ順番で島内を回った。



島にある、たったひとつの古い郵便局も見た。



写真を撮ったり、あの日彼と話したことをまた話したりした。



去年も今年も、10月。



季節が同じなので、島の風景もあの日のままだ。



ただひとつ違っているのは、隣を歩くリュウくんが、ここを初めて来たかのように歩いていること。



どれだけ歩いても、なにを話しても、リュウくんに変わった様子はなかった。



ここ覚えてない?



前に来たよね…―



そんなことを聞いてみたい衝動にかられる。



でも、混乱を招くようなことは禁句と医師に言われていた。