そのとき、突然。



本当に、なんの前触れもなく突然、ひとりだけ黙って考え込んでいた木下さんが、口を開いた。







「みんなで、旅行しようか」







「旅行!?」



私と北岡さんとニコさん、3人の声が、見事に重なった。



「うん、みんなでさ。そうだ、あいつらもこっちに呼ぼう。おーい、ヒ…」



「いえーい!またクリアー!」



「えー、もうっ僕にもやらせてよ!」



「だってリュウ、下手すぎるし」



「でも僕のゲームだもん!」



「……」



ゲーム組は、思わず木下さんも絶句するほどの盛り上がりをみせていた。



外野の声なんて耳に入らない様子だ。



「…ヒロには俺から話しておくよ」



と、木下さんが苦笑いをした。



「じゃあ、リュウくんには私から」



騒がしいお子様は、放っておくに限る。