「兆しってわけじゃなくても、私、不思議に思ってる点がいくつかあるんです」



と言うと、3人の目が一斉に私のほうを向いた。



「今も、ほら」



私はリビングにいるリュウくんを指差した。



「ああやってゲームをしてるけど、あのゲーム機、つい最近発売になったばかりじゃないですか」



それは、ほんの数年前に発売されたばかりで、彼は人気のあまり手に入れるのに苦労したと言っていた。



「でも退院した日から、何の疑問も抱かずにずっと遊んでるんです」



どうも事故前にやっていたゲームに関しても、セーブしたことや内容を覚えているようだった。



「それから、携帯も」



携帯電話なんて、もちろん私たちが子供だった頃にはなかった。



それなのにリュウくんは、当たり前のようにゲーム機のコントローラーを操り、携帯でお義母さんにメールをする。