月曜日の朝。



退院は午前中に済ませてほしいとのことだったので、私はお義母さんや母と準備をしていた。



リュウくんも、私服に着替えたり忙しそうにしている。



そこへ、意外な来客があった。



「こんにちは」



その顔に見覚えはあるものの、どうも思い出せない。



病室内に漂う雰囲気を感じ取った来訪者は、やや苦笑いをして、



「浦浜署の、安西です」



と名乗った。



「ああ!」



と私が言うと、隣ではふたりの母も同じように、納得の表情を浮かべていた。