◎
午後8時。
私は木下さんたちの見送りのため、一階ロビーに降りてきた。
面会時間が8時までにもかかわらず、平日だからか、すでにロビーに人影はなかった。
いつもこの時間になると病院内の電気が消されていて、薄暗いのがこわいのだけれど、今は30男が4人もいるので、こわくなかった。
「ミオちゃん、ちょっと時間いいかな」
と木下さんが言ったので、私たちは外来受付のソファに座ることにした。
「ヒロさんの『ヒロ』って、広田の『ヒロ』だったんですね。私、ずっと下の名前だと思ってた」
さっきの自己紹介を聞いて、はじめて知った。
私と向かい合わせに座ったヒロさんは、えー知らなかったの?と驚いていた。
「私、リュウくんが使っている呼び名しか知らないんです、失礼ながら」
「ヒロって呼び始めたの、リュウだよ」
「そうなんですか」
「うん。ちなみに、ニコって最初に言ったのも、あいつだし」
「へぇーそうだったんだ…」
私は初対面のときに「ミオって呼んでください」って言ってしまったけれど、それがなければ、何かあだ名をつけられていたのかも。
リュウくんの、意外な一面をみた。
午後8時。
私は木下さんたちの見送りのため、一階ロビーに降りてきた。
面会時間が8時までにもかかわらず、平日だからか、すでにロビーに人影はなかった。
いつもこの時間になると病院内の電気が消されていて、薄暗いのがこわいのだけれど、今は30男が4人もいるので、こわくなかった。
「ミオちゃん、ちょっと時間いいかな」
と木下さんが言ったので、私たちは外来受付のソファに座ることにした。
「ヒロさんの『ヒロ』って、広田の『ヒロ』だったんですね。私、ずっと下の名前だと思ってた」
さっきの自己紹介を聞いて、はじめて知った。
私と向かい合わせに座ったヒロさんは、えー知らなかったの?と驚いていた。
「私、リュウくんが使っている呼び名しか知らないんです、失礼ながら」
「ヒロって呼び始めたの、リュウだよ」
「そうなんですか」
「うん。ちなみに、ニコって最初に言ったのも、あいつだし」
「へぇーそうだったんだ…」
私は初対面のときに「ミオって呼んでください」って言ってしまったけれど、それがなければ、何かあだ名をつけられていたのかも。
リュウくんの、意外な一面をみた。



