「一花、本田の言う通りだ。一花も俺たちも頑張った。覚悟を決めて、メスを取った。それだけで充分なんだ。救えなかったことは悔しい。でも、救えない命もあるんだ」
ヨハンも一花を慰めるように優しい言葉をかけ、背中を手でさする。桜士がチラリとヨハンの方を見れば、彼はどこか苦しげな表情だった。
(俺とヨハン先生は、似ているのかもしれないな……)
ヨハンの表情を見て桜士がふとそう感じた刹那、コツコツと足音が聞こえてくる。桜士とヨハンが足音のした方を見ると、そこには一人の女性が立っていた。雪のような白いワンピースを着た女性は、桜士たちを見るとペコリと頭を下げる。
「初めまして。私は代筆サービスの戸羽菫(とばすみれ)と申します。本日は、折原藍様が皆様に宛てた手紙を届けに参りました」
そう言うと、菫はバッグから三通の手紙を取り出す。そして、一通ずつ手渡していった。
「あ、ありがとうございます……」
葉っぱが描かれたおしゃれな紺色の封筒を、桜士は少しの間見つめた後、ゆっくりと封を開けて手紙を取り出した。
ヨハンも一花を慰めるように優しい言葉をかけ、背中を手でさする。桜士がチラリとヨハンの方を見れば、彼はどこか苦しげな表情だった。
(俺とヨハン先生は、似ているのかもしれないな……)
ヨハンの表情を見て桜士がふとそう感じた刹那、コツコツと足音が聞こえてくる。桜士とヨハンが足音のした方を見ると、そこには一人の女性が立っていた。雪のような白いワンピースを着た女性は、桜士たちを見るとペコリと頭を下げる。
「初めまして。私は代筆サービスの戸羽菫(とばすみれ)と申します。本日は、折原藍様が皆様に宛てた手紙を届けに参りました」
そう言うと、菫はバッグから三通の手紙を取り出す。そして、一通ずつ手渡していった。
「あ、ありがとうございます……」
葉っぱが描かれたおしゃれな紺色の封筒を、桜士は少しの間見つめた後、ゆっくりと封を開けて手紙を取り出した。


