=真冬の夜、桜が舞った④=



「うーん…、でも、私なんかでできるかな」


「やってみて。ナナボシ先生もさ、肉と草の”今の状況”は承知してるから、二人の代表には、グループのメンバーが動けば上手くフォローしてくれるはずよ」


「じゃあ…、まず、このこと話し合ったA子とB美にマッキからの提案ってことで話してみるか…」


「うん、頑張って、由紀奈!」


ちょうどここまで話しが至ったところで、二人は校門をくぐった


***


≪了解。今日放課後、ナツメロのスマホ修理にクズコとマッキが同行でってことだな?≫


≪うん。少し遅れるかもしれないから、朝渡したレジメで男性陣に下話しておいてくれると助かる≫


≪わかった。3人には、今日の討論の流れをざっくり話しとく。そっちは二人に頼む≫


≪OK。じゃあ、ケータイショップで時間の目途ついたらメールするわ≫


”よし、りゅーじんに了解を取ったぞ❣”


***


その日の午後、ナツメロのスマホが通信エラー症状を起こし、急きょ、討論の集まり前にケータイショップへ持ちこむことになり、マッキは女子メンバーが一緒に着いて行くことを提案したのだ


”ショップへ寄る移動の間、女子二人には今日の討論前に申し合わせる事項を伝えることができるわ…”


一方の男子メンバー3人には、予めマッキから昨夜のレジメで討論の進行を共有していたりゅーじんから、女子陣営が到着するまでの時間に説明しておいてもらうという段取りにしたのだ


”前回の討論から導いた、バランス感覚、柔軟な思考ってとこから、今日は中学生の自分たちが身を置くパブリティーの実際に切り込む…。昨日、ナナボシ先生から受けたレクチャーも施して…”


放課後、校門前でナツメロとクズコを待っている間も、マッキは頭の中で討論のシュミレーションに余念がなかった