甘くて優しい青春恋物語 ~一途な一目惚れは交わしのあとで淡い恋に~

 ……本当に、こんなのでやっていけるんだろうか私。

 委員長はこのへらへらしてる有名なプレイボーイ。

 そんな彼とこんなに面倒な形で関わる事になるなんて……思わないよ。

「乾……。」

「まぁまぁ有栖沢さん、そんなに怒らないでよ。俺も委員長とかやってみたかったし、この機会はチャンスだと思ってちょっと楽しみだからさ。」

「……ちゃんとお仕事、してね。」

「分かってるよ、それくらい。」

 いまいち信用できないなぁ……。

 チャラい人って事務的な仕事できなさそうだから、心配で仕方がない。超偏見だけど。

 ……まぁ、もう決まった事だから割り切るしかない、か。

「分かりました、やればいいんですよねやれば!」

「おぉっ……! ありがとな、有栖沢……!」

 うっ……先生がそんなキラキラした目で見ちゃダメでしょ……。

 期待の眼差しを受けて、言葉に詰まってしまう。

 ほとんど強制的だけど、やれと言われたからには最後までする。そうじゃないと気持ち悪いし。

 風紀委員とか別の委員会とかに入ってた経験もあるし、もし何かあっても大丈夫かな……。