甘くて優しい青春恋物語 ~一途な一目惚れは交わしのあとで淡い恋に~

 当時のクラスメイトだった女の子にそう言われ、完全に壊れてしまった。

 ……いや、大事な感情が欠如した。

 その日を境に俺は、母さんと同じような事を何度もした。

 最初こそは罪悪感があったがそれも今はもうなく、ただ愛されたいの一言に尽きた。

 女の子と遊ぶ時だけは愛されているんだと実感して、心の穴が埋まっていく気がした。

 でもそれが過ぎた後はいつもと同じように生きている感覚さえなくなって、自暴自棄になったりもした。

 そんな最低な生活をして、早四年。

 高校は地元の進学校に進み、一人暮らしを始めた。

 あんな母がいる家に居たくなかった。早く出て行きたかった。

 幸いな事に援助は親戚がしてくれているから、今は何とか生活できている。

 ……それでも俺の女遊びは終わる事なかった。

 むしろ酷くなる一方で、時には自分が自分じゃないみたいな感覚にも陥った。

 だけどもう、悪びれる気持ちはなくてただ機械的に遊んでいるようだった。

 高校一年にして“学校一のプレイボーイ”という異名がついたけど、本当の事だから否定する気もない。