甘くて優しい青春恋物語 ~一途な一目惚れは交わしのあとで淡い恋に~

 数人に聞けば情報は確かなものになる、と思って聞いたけど……やっぱり聞くべきじゃなかったのかもしれない。

 と、とりあえず何か言わなきゃっ……!

 女子たちに申し訳ない気持ちになりながら、私は「やっぱりいいや!」と言おうと口を開きかける。

 けどそれを遮るように、一人の女子が首を縦に振った。

「あたしたちも詳しい事は知らないけど、最近は乾のそういう噂は聞かないかな。よく乾とつるんでる女子も、最近は付き合い悪いって言ってたし。案外プレイボーイやめてたりしてね。」

「……やっぱり、それ本当なのかなぁ。」

 他の女子も同調するように首を縦に振っている事から、信憑性が出てくる。

 空音もこの女子たちも、本人もあー言ってるとすれば……結構マジな話かもしれない。

 そうだったら、もっとしっかりしてくれないかなぁ……。あれでも学級委員長なんだけど、あいつ。

「だけどどうして付き合い悪くなったんだろうね? 乾これまでずっと遊んでたのに、何か心変わりした事があったのかな?」

 思いついたようにそう言った子に対し、私もその疑問を抱いた。