甘くて優しい青春恋物語 ~一途な一目惚れは交わしのあとで淡い恋に~

「あんたはチャラチャラしてて、いろんな女子を遊んで、いつもヘラヘラしてる私が大嫌いな男なの! しかもあんたプレイボーイなんでしょ? だから凄い嫌いなの。チャラ男は碌な奴がいないし……。」

「へぇ……結構言ってくるんだね、有栖沢さん。」

「それもう今更じゃない?」

「あはは、確かに。」

 ……はぁ、こいつといると感覚が狂いそうになるんだけど。

 私は真剣なのに、真に受けてないこの感じ。だからこいつは無理なの。

 キッと睨んでみると、乾は気付いた直後目の色を変えた。

「俺最近、女の子からの誘いあんまり受けてないし、遊ぶのも控えてるのに。」

「……嘘でしょ、それ。」

「嘘じゃないよ。俺頑張ってんだから。」

 あんたがそれ言ったら、空音が言った事本当の事じゃん……。

 いや、嘘じゃないとか言いつつ激しいかもしれない。

 私の偏見を覆そうと、わざとこう言ってるのかもしれないし。

「ま、信じてくれなくてもいいよ。俺が遊んでた事は、本当だし。」

「それが嫌だって言ってんの。このプレイボーイが。」