「……というわけで、二年には主に準備と後片付けの先導をしてもらいます。」

 あれから一週間ほど経った日に。

 今年初めての代議員会があり、仕事を割り振られた。

 内容は、一年生のオリエンテーションの企画。

 だからここには一年の委員長などはおらず、二年と三年だけ。

 三年の代議員長にそう言われ、私たち二年は了承する。

 ノートにやる事をメモして、忘れないようにもしておいた。

 あまり大きな事はないけど、器具や飾りの設置など仕事がある。

 ……まぁ、大丈夫だよね。

 二年の学級正副委員長はたくさんいるし、みんなで協力すれば何とかなりそうだ。

「ねぇ有栖沢さん。お仕事って物の準備と片づけとかだけだったよね? 確か。」

「うん、そうだけど。……というか話ちゃんと聞いてたの?」

「当たり前じゃん。仮にも俺は学級委員長だよ?」

 改めて考えて、何でこんな奴が学級委員長なんだか……。

 先生も気付かなかったのだろうか、こいつが相当なプレイボーイだという事に。

 ……いや、知っていたとしても先生には関係のない事だ。