「私は葛籠くんに教えて欲しいな~。というか、なんでそんな西園さんにこだわるの?」


「そうだよ、本人がいいって言ってるんだし!」


「……転んでたから。放っておいたら人数減りそうだし、本番でも試合にならないだろ」


「うっ」




保健室行きを危惧されてる……!

でもその通りすぎて何も言えない。


クラスメイトの子だって、“まぁ確かに”って顔しちゃってるのが、もう!




「こっち来て、西園サン」




めんどくさそうにも見えるクールな顔で、葛籠くんは女子達の前から移動しようとした。


名指しですか!?




「えっ? ちょ、ちょっと待って葛籠くん、西園さんはサッカー部に任せてよくない?」


「そうだよ! 葛籠くんはあたし達に教えて?」