「は、はいっ、ごめんなさいっ!」




もし本当に本心だとしたら、失礼極まりない発言をしている。

でもやっぱり、あの葛籠くんに一目惚れされてたなんて、……好意を持たれてるなんて、簡単には信じられないよ。


そう思っていると、葛籠くんは表情を和らげて首を横に振った。




「怒ってるわけじゃない。話したこともないのに、突然だったのは自覚してる。俺はただ、この気持ちを君に信じて欲しいんだ」


「……!」




葛籠くんって、こんなに柔らかい顔をするんだ。


とくとくと高鳴ってしまった胸は、それが不可抗力であると告げていたのかもしれない。

学校1のモテ男さんに、私もまた、惹かれてしまうことが。




「好きだよ。西園(にしぞの)サン」




真剣な眼差しに上げられてしまった体温は、きっと、私の頬を赤く染めて、葛籠くんに、ドキッとしたことを教えてしまった。