アンコール マリアージュ

 「えっ…」

 和やかだったお二人が、また一気に固まる。

 「な、な、何?」

 暗い会場でスポットライトを当てられ、お二人の思い出の曲が流れる中、大勢の人が拍手をしながら笑顔を浮かべている。

 「ちょ、ちょっと待って。え、夏海(なつみ)(あや)?み、みんないるんだけど!」
 「ほんとだ、(かなめ)拓郎(たくろう)に、え、これ、3年3組の全員じゃないか?」
 「ほんとだー、あ!先生までいる!」
 「うわ、まじか!」

 どういう事?と言わんばかりに、お二人は真菜を振り返る。

 「すみません…」

 真菜は苦笑いを浮かべながら、頭を下げた。

 「ほらー、早く入って来なよー」
 「そうだぞ、何もったいぶってんだ」

 ゲストから声をかけられ、ようやくお二人は、手を繋いで歩き始めた。