アンコール マリアージュ

 希が少し新婦のメイクを直してから、写真スタジオで集合写真を撮る。

 こちらから声かけしなくても、全員が笑顔を浮かべた、とても明るい雰囲気の中で撮影が終了。

 美佳が再び、列席者を披露宴会場へと誘導し、スタジオでは新郎新婦と翼の三人での撮影が続いた。

 台紙に入れる大きなサイズの本格的な写真を撮る為、希は何度も新婦のメイクや前髪を整え、真菜もドレスの裾やベールを、有紗もブーケの角度を調整する。

 拓真が手際良く撮影を進め、無事に撮り終わると、真菜はインカムで、撮影終了、移動開始しますと流す。

 「披露宴会場、久保、了解です。ご友人の皆様も無事に到着されました。準備OKです」

 真菜も了解ですと答えてから、お二人に声をかける。

 「お疲れ様でした。この後は、皆様とお食事を楽しんで下さいね。レストランはこちらです。翼くんには、お子様ランチもあるよー」
 「え、おこさまランチ?やったー!」
 「いっぱい食べてね!」

 軽い口調でそう言いながら、真菜は希と披露宴会場の扉に手をかける。

 「扉開けます。3、2、1」

 イヤホンから聞こえてくる拓真の声に合わせて、真菜と希は一気に扉を開いた。