顔がピキピキするので、部屋に入る前に洗おうと思ったのだ。 兄はリビングから出て来て、顔を洗っている私の側へ寄って来た。 おそらく兄は私から、優哉の家庭教師ぶり等、話が聞きたかったのだろう。 私が顔を洗い終わるのを待ちかねているような様子だった。 しかし兄は顔を洗っている私の後ろ姿を見て、考え込んでしまったのではないだろうか。