「だけど、顔見れば分かるだろう、普通」 「・・・」 私は言葉が思いつかなかったので、真澄の指を口にくわえた。 真澄はちょっと笑って、私がくわえた指を私の口の中で動かした。 私は動く指に吸い付いてみた。真澄はすっかり私の方に向き直り、面白そうに私を見て指を動かす。 無邪気な笑顔。 かつて愛犬と遊んだ時も、彼はこんな表情をしていたのかもしれない。 「まあ、お母さんが腹を立てている理由が分かっているなら、こんな事いつまでも続けてないで、謝ったらいいじゃないか?」 笑顔のまま、真澄は言った。