優哉のことを想っている事は兄には言わなかった。 言うとまた面倒な事になるような気がした。 もしかしたら兄の癇に障ってまた怒られるかもしれないし、変な気を回されても困る。 兄は大学生と言うよりは、まるで教職に就いている人間の様な雰囲気だ。 子供の頃から真面目でひねくれた事は一切言わない。 兄に限って『間違う』ことなど絶対に有り得ないと、本人も周りの人間も、きっとみんなそう思っているに違いない。