聖司くんが言ってるのは、卒業時に選ばれる最優秀ペアになるために、ということ。

普段の成績や茶会などのお披露目時にもらえるポイントが1番高い最優秀ペアに選ばれると、表彰されたり豪華な記念品もらえたりするんだって。

聖司くんはそれになりたいらしい。


「まーまー、次回は頑張るからさ!許してぴょん♡」


私はぬいぐるみのぴょぴょんぴょんにおててスリスリのポーズをさせる。


「……」


それを冷ややかな目つきで眺めた聖司くんは、おもむろにぴょぴょんぴょんを目潰しした。


「っぎゃぁぁあぁ!!何するの!!」

「その死んだ目ムカつくんですよ」

「それがかぁいいんじゃん!!」

「お嬢様の美的センスは壊滅的にございますね」


あまりの言われように、ぴょぴょんぴょんを抱きしめてキッと睨むと聖司くんは満足げにフ、と笑った。


「今度またサボろうとしたらそのキモイウサギたち全部耳引きちぎって燃やしますからね、お嬢様」

「引きち…!?鬼!!」


悪魔!鬼畜!デビル(重複)!!