「サラマンダー(火龍)です。でもこれがなかなか難しくて、上手に刺繍できる女官が数えるほどしかいなくて困っていたんです。」
「刺繍されたものを見せてほしいわ。」
「ちょっとお待ちください。探してきますね。」
ハンナはそう言って立ち上がると、ほどなくして戻ってきた。
「こちらでございます。」
差し出されたハンカチに刺繍されているサラマンダーを確認する。
確かに細かいがジゼルには問題なく刺せそうだ。
「これなら何とかできそうよ。」
「上流階級ではプレゼントを贈る際には恋人のモチーフをどこかに入れることが多いそうです。ギーゼラ様もぜひ陛下への贈り物には刺繍を入れてさし上げてください。」
「そうしてみるわ。ところで、私も何かモチーフを考えるのかしら?もう決まってる?」
「確かに、ギーゼラ様にはまだモチーフがございませんでしたね。お好きなものをお選びになると良いでしょう。」
「そう言われても困ったわね・・・皆さん、どのように選ばれるのかしら?」
「基本的には生まれたときに親が名づけと同時に決めます。女子はやはり花が多いですね。でも決まりはなくて、動物や物語に出てくる妖精なんかでも大丈夫です。」
「高位の方とモチーフが被ってしまった場合は変えなければならないので、複雑な意匠を選ばれたりしていろいろ工夫されてます。でもギーゼラ様は王妃となられる方ですから、何でも好きなもので大丈夫です!」
「でもハンナ、エミリア。さすがにカサブランカだけはやめた方が・・・」
ソフィアの言葉に、ハンナとエミリアをバツが悪そうな顔をする。
「刺繍されたものを見せてほしいわ。」
「ちょっとお待ちください。探してきますね。」
ハンナはそう言って立ち上がると、ほどなくして戻ってきた。
「こちらでございます。」
差し出されたハンカチに刺繍されているサラマンダーを確認する。
確かに細かいがジゼルには問題なく刺せそうだ。
「これなら何とかできそうよ。」
「上流階級ではプレゼントを贈る際には恋人のモチーフをどこかに入れることが多いそうです。ギーゼラ様もぜひ陛下への贈り物には刺繍を入れてさし上げてください。」
「そうしてみるわ。ところで、私も何かモチーフを考えるのかしら?もう決まってる?」
「確かに、ギーゼラ様にはまだモチーフがございませんでしたね。お好きなものをお選びになると良いでしょう。」
「そう言われても困ったわね・・・皆さん、どのように選ばれるのかしら?」
「基本的には生まれたときに親が名づけと同時に決めます。女子はやはり花が多いですね。でも決まりはなくて、動物や物語に出てくる妖精なんかでも大丈夫です。」
「高位の方とモチーフが被ってしまった場合は変えなければならないので、複雑な意匠を選ばれたりしていろいろ工夫されてます。でもギーゼラ様は王妃となられる方ですから、何でも好きなもので大丈夫です!」
「でもハンナ、エミリア。さすがにカサブランカだけはやめた方が・・・」
ソフィアの言葉に、ハンナとエミリアをバツが悪そうな顔をする。



