奇跡の再会に感動したジゼルとは対照的に、
ユリウスはいたって冷静だった。
「結婚に関する諸々の儀式は3日後を予定している。その日は朝から夜まで儀式が続くから、貴女も覚悟してほしい。衣装の最終調整や式典の説明はさせてもらうが、それ以外の時間は自由に過ごしてもらって構わない。」
「承知しました。」
「では、これで下がってもらって構わない。私は執務で忙しいので、用件がある時は侍女からシュトラウスに取り次いでくれ。以上。」
言いたいことを言い終えると、ユリウスはニコリとも笑みを浮かべることなくマントを翻して退出してしまった。
シュトラウスが慌てて追いかけていく。
あまりに一瞬の出来事で、ジゼルはだだっ広い広間にポツンと取り残されてしまった。
(やっぱり、陛下は私のことなんて覚えているわけないよね。それにあの美少年が陛下だともまだ言いきれないし。いつか陛下に聞ける日が来るといいな。)
ため息を吐いて立ち止まると、元来た道を引き返して貴賓室へと戻っていった。
ユリウスはいたって冷静だった。
「結婚に関する諸々の儀式は3日後を予定している。その日は朝から夜まで儀式が続くから、貴女も覚悟してほしい。衣装の最終調整や式典の説明はさせてもらうが、それ以外の時間は自由に過ごしてもらって構わない。」
「承知しました。」
「では、これで下がってもらって構わない。私は執務で忙しいので、用件がある時は侍女からシュトラウスに取り次いでくれ。以上。」
言いたいことを言い終えると、ユリウスはニコリとも笑みを浮かべることなくマントを翻して退出してしまった。
シュトラウスが慌てて追いかけていく。
あまりに一瞬の出来事で、ジゼルはだだっ広い広間にポツンと取り残されてしまった。
(やっぱり、陛下は私のことなんて覚えているわけないよね。それにあの美少年が陛下だともまだ言いきれないし。いつか陛下に聞ける日が来るといいな。)
ため息を吐いて立ち止まると、元来た道を引き返して貴賓室へと戻っていった。



