「ほら、また来たぞ。」
ユリウスは思わずため息をつく。
「どうしますか、通しますか?」
「結婚式関連なら、お前が全て対応しろ。全権をお前にやるから、お前が指示を出せ。私は通常業務に戻る。」
そう言うと、ユリウスは執務机に山積みになった書類に目を通し始めた。
「仰せのままに、陛下。」
シュトラウスはそう言うと、執務室の外へと出て行った。
(謹厳実直で国王としては申し分ない陛下だが、仕事人間すぎて王妃様を蔑ろにしないだろうか・・・)
シュトラウスは主の配偶者となるまだ見ぬユーフォルビアの王女に思わず同情してしまった。
ユリウスに全権を委任されたこともあり、
それ以降は全てシュトラウスが取り仕切り、
婚姻式・王妃即位式・結婚祝賀の晩餐会の準備は滞りなく進んでいった。
そしてついに明日の朝、
ユーフォルビアの王女が城に到着するとの連絡を受けた。
「陛下、とうとう明日の朝に王妃様が到着なさるそうです。王妃様はジゼルというお名前ですが、ロートシルトによるとマグノリア風にギーゼラと呼ばれることを希望なさっているそうです。」
「ジゼルか・・・(ウルフェニー家にそんな名前の娘はいたか?)」
「マグノリアに馴染もうとされるお気遣いが嬉しいですね。朝は正門までお迎えに行かれては?」
「それはシュトラウスに任せる。」
「なぜですか?陛下がお出迎えされたら王妃様もお喜びになるでしょうに。」
「俺が行くだけで騒ぎになる。彼女も長旅で疲れているだろうから、目立たないように貴賓室に通してやれ。俺との面会は昼過ぎで構わん。」
「かしこまりました。では、そのようにさせていただきます。」
ユリウスは思わずため息をつく。
「どうしますか、通しますか?」
「結婚式関連なら、お前が全て対応しろ。全権をお前にやるから、お前が指示を出せ。私は通常業務に戻る。」
そう言うと、ユリウスは執務机に山積みになった書類に目を通し始めた。
「仰せのままに、陛下。」
シュトラウスはそう言うと、執務室の外へと出て行った。
(謹厳実直で国王としては申し分ない陛下だが、仕事人間すぎて王妃様を蔑ろにしないだろうか・・・)
シュトラウスは主の配偶者となるまだ見ぬユーフォルビアの王女に思わず同情してしまった。
ユリウスに全権を委任されたこともあり、
それ以降は全てシュトラウスが取り仕切り、
婚姻式・王妃即位式・結婚祝賀の晩餐会の準備は滞りなく進んでいった。
そしてついに明日の朝、
ユーフォルビアの王女が城に到着するとの連絡を受けた。
「陛下、とうとう明日の朝に王妃様が到着なさるそうです。王妃様はジゼルというお名前ですが、ロートシルトによるとマグノリア風にギーゼラと呼ばれることを希望なさっているそうです。」
「ジゼルか・・・(ウルフェニー家にそんな名前の娘はいたか?)」
「マグノリアに馴染もうとされるお気遣いが嬉しいですね。朝は正門までお迎えに行かれては?」
「それはシュトラウスに任せる。」
「なぜですか?陛下がお出迎えされたら王妃様もお喜びになるでしょうに。」
「俺が行くだけで騒ぎになる。彼女も長旅で疲れているだろうから、目立たないように貴賓室に通してやれ。俺との面会は昼過ぎで構わん。」
「かしこまりました。では、そのようにさせていただきます。」



