大歓声に包まれてマスカレードは幕を閉じた。
年に一度の宴を楽しんだゲスト達は三三五五に会場を跡にする。
このあとパブに顔を出して朝までどんちゃん騒ぎする者もいれば、
家にまっすぐ帰って爆睡する者、
恋人と甘い夜を過ごす者など、
過ごし方は人それぞれだ。
それではこの2人はどうかというとーーー?
「明日、君の父上に正式に婚約を申し込みに行く。」
ジゼルの自室の前でユリウスが静かに告げる。
「本当はこのまま君を連れ去りたいけど、ウィリアム国王の許しを得てからでないとね。」
「ウィルは貴方のことをとても高く評価しているわ。きっと祝福してくれると思う。」
「そうなると信じてる。それじゃあ、おやすみ、愛しい人。また明日。」
ユリウスはジゼルの額に口づけると、
滞在している大使館邸へと帰って行った。
ユリウスの予想通り、エルマーはその日のうちに帰ってこなかった。
翌朝ユリウスが目覚めると、ソファで爆睡しているエルマーの姿を見つける。
よほど楽しんだようで、ものすごく酒臭いうえに首筋には複数のキスマークがべっとりと付いていた。
(全くこいつはどうしようもない奴だな。)
側近の情けない姿にやれやれと呆れるユリウスだったが、
いつも身を粉にして働いてくれているエルマーにとってリフレッシュになったのだったら、
今回は大目に見てやろうと思い直すのだった。
年に一度の宴を楽しんだゲスト達は三三五五に会場を跡にする。
このあとパブに顔を出して朝までどんちゃん騒ぎする者もいれば、
家にまっすぐ帰って爆睡する者、
恋人と甘い夜を過ごす者など、
過ごし方は人それぞれだ。
それではこの2人はどうかというとーーー?
「明日、君の父上に正式に婚約を申し込みに行く。」
ジゼルの自室の前でユリウスが静かに告げる。
「本当はこのまま君を連れ去りたいけど、ウィリアム国王の許しを得てからでないとね。」
「ウィルは貴方のことをとても高く評価しているわ。きっと祝福してくれると思う。」
「そうなると信じてる。それじゃあ、おやすみ、愛しい人。また明日。」
ユリウスはジゼルの額に口づけると、
滞在している大使館邸へと帰って行った。
ユリウスの予想通り、エルマーはその日のうちに帰ってこなかった。
翌朝ユリウスが目覚めると、ソファで爆睡しているエルマーの姿を見つける。
よほど楽しんだようで、ものすごく酒臭いうえに首筋には複数のキスマークがべっとりと付いていた。
(全くこいつはどうしようもない奴だな。)
側近の情けない姿にやれやれと呆れるユリウスだったが、
いつも身を粉にして働いてくれているエルマーにとってリフレッシュになったのだったら、
今回は大目に見てやろうと思い直すのだった。



