「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

悲鳴が聞こえ、クラウディオたちはすぐに声のした方へと走る。そこには武装した男性たちが女性や子どもに向かって銃を発砲していた。

「やめなさい!!」

一花、そしてモニカが迷うことなく銃を発砲していく。銃弾は男性たちの体を貫き、赤い血が道を汚していった。

(きっと、俺たちもこの反政府武装勢力ときっと変わらないんだろうな……)

銃を発砲し、人を殴り付け、蹴り上げ、命を奪ってしまうこともある。人を救うはずの手で、人の命を奪っている。矛盾した組織なのだ、eagleは。

(普通の医者だったら、ここにいるみんなは優秀で多くの人から慕われる医者になっていたんだろうな……)

eagleの存在は、紛争地域にいる人々にとって希望の光とも言われるほどだ。だが、クラウディオたちが命を奪ってしまった人を想っている人たちからは憎まれ、命を狙われている。

(この手は、何を護るためにあるんだろう?何を救うために、何を振れるために、ここにあるんだろう……)