Cherry Blossoms〜偽りの絆〜

(一瞬だけ気配を見せたのは何故だ?ここで何か起こすつもりなのか?)

気配がないとはいえ、Cerberusが起こしてきた数々の犯罪行為のことを考えると、警戒を緩めることはできない。一花も気配を感じていたらしく、弟二人を庇うように前に立っていた。

数十分ほど桜士は辺りを警戒していたものの、気配どころか怪しい動きをしている人すらいないため、一旦警戒を解くことにした。だが、ここに長居するのはよくないだろうと判断し、一花の方を見る。

「四月一日先生、もう遅くなってきましたし、そろそろ帰宅した方がいいと思います。最近は物騒ですから」

「そうですね。伊一、一央、少し早いけどもうレストランへ行こうか。お父さんに連絡して」

一花が二人の弟に言うと、一央は「は〜い」と言いながらスマホを取り出し、父親に連絡をする。しかし、伊一はどこか不満そうに桜士を睨んでいた。

「何であんたが指図すんだよ。別に、変質者が出たって俺と一央で何とかできるんだからな!」