謝ったその女につい笑った。
謝ることないのにねー。
別に俺らは怒ってないしさ。
「そうだ、俺が教えてあげるよー。throneはね、暴走族」
「えっ、ぼ、暴走族ですか!?」
「そーそー」
おー、驚いてる、驚いてる。
不良に関わったことなさそうだし、その反応は当然だよな。
「ってことは、不良ってことですよね?」
「そーなるね」
わざわざ言い換えてきて、また笑った。
もちろん答えたけどね。
「ほんと無知だね」
「逆に不思議だけど」
うんうん、俺もそう思う。
「そして、ここは俺達throneの縄張り。ほとんどの奴が知ってるから、普段ここに来る奴はほとんどいないんだよねー」
俺の言葉に納得したような顔になった。
俺達が不良だと知ってからは恐れてるようにも見える。
まぁ、当然か。
暴走族を知らない子は恐怖の対象でしかないだろーし。


