天然ちゃんか。
まさかthroneをただの単語だと思っていたなんてね。
「これは予想外。面白いねー、あんた」
俺の言葉にきょとんとしていた。
何で笑われてるか分からないんだろうね。
「この状況は？」
おっ、総長様のお帰りだ。
「あー、なんか迷い込んだらしいよ？」
「ふーん」
興味なさそうな声を出した。
チラッと一瞥して、そのまま俺達の方に歩いてくる。
「万弦。この子、僕達のこと知らないんだってさ」
「へぇ、珍しいな」
「聞いてよー、万弦。しかも、throneのこと聞いたら、単語の意味のことですか？って返ってきたんだよ。面白くない？」
「へぇ」
今度は興味を持ったらしく、面白そうに笑った。
由良も驚いてる。
「俺達のことを全く知らない女は珍しいんだよ」
「な、なんかすみません」
「ははっ、謝んなくていーのに」
